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私の好奇心(テープレコーダー思いやり編) [幼少時代]

たしか小学校3年生のころである。

父が弁当箱型のカセットテープレコーダーを買ってきた。
我が家にしては珍しい家電製品である。

「カセットテープレコーダーは弁当箱型が1番である」と言っていた。

取扱説明書をわからないながら読み、15分カセットテープ(付属品)を入れて適当に遊んでいた。

ふとしたことに気付いた。

「再生」終了後かすかに「キュルキュル」と音がして再生ボタンが「パチン」と元に戻る。

「すごい自動であるな」と直感的に思った。

赤い録音ボタンと再生ボタンを押して録音開始。

「録音」が終了後同様に2つのボタンが「パチン」と元に戻る。

「自動であるな」つくづく感銘していた。


しかし期待が少し「...」に変わった。
好奇心がわいた。


「なぜか「早送り」と「巻き戻し」ボタンではあの「キュルキュル・パチン」がないなあ...?」

「うーん、テープの動力がうまく...してないのではないか?」(この「...」は小学生の発想なのでうまく言葉にできませんが)

「そうならふた剥ぐって、家にある油さしてあげよう」(この「油」とは自転車用で、この発想は思いやりからくるものであった)

ドライバーでやさしく裏蓋を開け、中を覗いてみた。

「すごいメカだな」感心していた。

「早送りボタンがこの辺なら...あたりに油かな~」(この「...」は小学生の大胆な発想である)

ふたをもとに戻して期待通りになることを思いつつ「早送りボタン」を押すと。

「.....」「?」「.........」「??」

つまり故障してしまったのである。

そのあと父は何も言わずに家電営業所へもっていって修理をかけてくれた。


後でわかったことなのだが「早送り」と「巻き戻し」に関してはボタンがテープが終わっても元には戻らないことが取扱説明書にはやさしく書いていたのである。

[カチンコ]








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