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一人暮らしを思い出す [猫のび]

大学を卒業した。

いよいよ社会人。

今までの寮生活とは違い、たった一人きりで生活していく。

住処探しは忙しかった。家の事情でゆっくりとアパートを探す時間がなかった。

会社に行くのが便利で生活していくうえで回りにお店内がたくさんあって...
などと悠長に考えて探す時間がなかった。

とにかく地下鉄の駅に近くあまりごみごみしたところではない練馬に住居を構えることになった。

しかししかしである。会社の初任給は14万円家賃は7万円。エンゲル係数の高い生活が始まってしまった。

生活するうえでまあなんと学生時代と変わらず仕送りに頼らざるを得ない状況になってしまった。

部屋は都会的なリッチな生活。生活感は貧乏暮らし。ギャップが激しかった。

晩御飯は仕事帰りににビストロでシチューを食べていたがお金が底をつき近くの食堂のレバニラ炒め定食に変更した。

洗濯物が溜まるが洗濯機を買うお金がなかった。たまるたまる。

洗剤だけを買ってコインランドリーへ。

まず100円で洗濯機を回す。

洗いあがったら、100円で乾燥機を回す。

この乾燥機であるが、ここのところの長雨で洗濯物が乾かず地元の新しくできたコインランドリーに足を運ぶことになった。

中は当時と比べて明るく人もたくさん集まって侘しさという感じではない。

「へー。当時とだいぶ雰囲気が違うなあ」と思いつつ。乾燥機に100円を投入する。割と大型の乾燥機である。


しかし、乾燥機が回り始めるとその機械音は独身時代のものと変わらない無機的な音がするのである。

「あの時と同じで侘しい感じがするなあ」と心の中でつぶやくのであった。

ここのところの長雨は、私を一人暮らしの時のノスタルジックな思いにさせるのであった。[雨]


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